しかしそこで行われている多くはその場しのぎに近いもので、つかの間の希望を感じるものの、結局問題は解決せずジリ貧となっていくケースが多いです。
現場で事業者が求めていることは、現状維持ではなく根治への道であり、根本原因を取り除き新しく生まれ変わることです。
しかし、それは著者の言うように、他人任せでできるほど易しい道ではありません。現状を改善し、正しい方向に進むためには、外部の支援だけでなく、本人の努力と情熱が不可欠です。この著書には、苦境の中でもあきらめず、著者と共に困難を乗り越えた人たちの成功事例が要点の分析を交えながら詳細に書かれています。
小規模事業者の事例が多いですが、中には個人の職人まで含まれています。どの事例も、倒産、廃業が目の前に迫る厳しい状況からスタートしていますが、 中でも、親子3人が必死の思いで相談に来た西島木工所の話など、八方塞がりの状況から持ち直した例は、誰が読んでも勇気を貰えるものではないでしょうか。
安易な方法論に流れない骨太の一冊で、事業者の方だけでなく、デザイナーの方にもぜひ読んで頂きたい内容です
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